2021.12.13
生産終了(End of Life)部品への対応
十数年前から半導体部品を中心に生産終了(EOL)の増加が後を絶ちません。
理由は様々ですが、生産設備の老朽化やメーカーの合併・統合による不採算部門の撤退などが最も多いのではないかと思います。
メーカーの気持ちもわかりますが、回路設計を行う立場からすると勘弁してほしいという気持ちでいっぱいです。
生産終了の通知が届いた場合、代替部品を選定し、それを使用した製品を市場に投入できるまでの期間を推測、ラストオーダーの数量を決めるのが最初の作業です。EOL部品が機能的に汎用性のある部品であれば他メーカーで代替選定することができる為、半年程度で代替品に切換えることができます。しかしながら機能や形状が特殊な部品の場合、一から回路を設計して動作確認や品質確認テストを行う必要もあり、2年以上の期間を必要とする場合もあります。
最も最悪なケースは、頑張って再設計した製品がようやく完成してほっとした矢先に別の部品のEOL通知が届くことです。経験したことがある方もいるかもしれませんが、本当に凹みます。
とはいえ、どの部品が生産終了になるか全く予測ができない状況にあることは避けられない事実です。当社では、できる限り生産を継続しそうな部品やメーカーを選定したうえで回路を検討し、生産が終了した場合でも速やかに代替できるよう工夫して設計を行っています。
私たちが製作している部品の多くは『はたらくくるま』に使用されています。はたらくくるまは一般的に製品寿命が長いため、長期間に渡って部品を供給する責任があります。
今後も半導体のみならず、様々な分野で生産終了を告知される可能性が高いですが、お客様に迷惑をかけないよう最適な代替案で生産を継続していきたいと思います。
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この記事はP&D事業部が執筆しました。