2023.01.26
【ブレーカ】と【ヒューズ】の違いとは
こんにちは。私はP&D事業部営業部営業課 入社3年目のMです。
今回の記事では、弊社の主力製品である「はたらくくるま」の電装品の中でも、過電流や漏電を防止する【ブレーカ】と【ヒューズ】について、その役割や種類について私が学んだことを記します。
きっかけは、「はたらくくるま」のハーネスには基本、ヒューズが採用されていますが、お客様の機種によっては、ブレーカが採用されていることがあり、なぜだろう?と疑問が湧きました。
そもそも、ブレーカとヒューズとは何なのか?をはじめに説明していきます。
ブレーカー、ヒューズとは?
前述の通り、ブレーカとヒューズの役割は、過電流や漏電を防止するための部品です。
ヒューズの場合、過電流が流れてくるとエレメントと呼ばれる箇所が溶け、回路が遮断されます。
危険を察知し尻尾を切る、トカゲのようですね。
しかし、トカゲと違うところがあります。トカゲの尻尾は再生しますが、ヒューズは一度エレメントが溶断すると元に戻りません。
一度過電流が流れると、回路が遮断され、ヒューズを交換するまで電流が流れなくなるということです。
一方でブレーカは、まさにトカゲです。過電流が流れて回路が遮断されても、スイッチ(レバーやハンドル)を戻す事で再度回路が繋がります。
ヒューズと違い、交換不要なので機能的には上位互換といえます。
【ヒューズ】と【ブレーカ】の主な種類
<ガラス管ヒューズ>
家電や制御盤など設置される電気機器などによく採用されています。
しかし、近年はあまり使用されていないようです。
<ブレードヒューズ>
弊社で一番使用しており、自動車や建設機械、特殊車両などによく採用されています。
プラスチック素材で、最近ではミニヒューズなど小型化されたモデルなどもでてきております。
<スローブローヒューズ>
普通のヒューズと違い、溶断されるまでの時間が長く、瞬間的に高い電流が流れても溶断されないように、エンジンやモーター回りなどによく採用されています。
<サーキットブレーカ>
家庭用や、制御盤など一般的なブレーカで過電流防止に採用されています。
<漏電ブレーカ>
家庭用のブレーカで特に水回りなど漏電しやすい場所に採用されています。
この様にブレーカもヒューズも種類によって、様々な用途があります。
自動車や、建設機械、特殊車両などは基本ヒューズが採用されており、ブレーカとの大きな違いとして、ヒューズの方が安価というメリットがあります。
お客様の建設機械の機種によって、例えば砂漠向けや、周りに街などが無い場所で使用される場合については、ヒューズが切れてしまうとすぐに交換できないという理由からヒューズではなくブレーカを採用しているそうでした。
それぞれの部品に用途があり、用途を理解する事で、お客様での使用する背景も予想がついてきそうですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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この記事はP&D事業部が執筆しました。