2024.05.21
電子機器には欠かせない、プリント基板の組立実践!
こんにちは。私はP&D事業部営業部営業課 入社4年目のMです。
皆さんはプリント基板という言葉を聞いて、どんなものかパッと想像できますか?
「基板」という言葉はよく耳にすると思います。主に携帯電話、PC、電子機器などの構成品というイメージがあると思いますが、私も知識不足だった為、今回は、プリント基板とはどのようなものか学んでいきます。
1.プリント基板
この生板に電子部品などを組付けたものを【プリント基板Assy】と呼んでいます。
プリント基板とは、絶縁体の主に緑色の板の上に、配線パターンと呼ばれる銅箔を使用した配線を施した板です。弊社では【生基板】や【生板】と呼んでおります。
今回、このプリント基板Assyはどのように組立てられているのか学ぶべく、導通確認などに使用するテスタ製作キットを購入しテスタを作りました。
テスタとは、電圧、電流、抵抗を1つの計器で測定出来るようにした便利な計測器で、このテスタにもプリント基板Assyが使われております。
2.組立
実際にテスタを組み立てていきますが、初めの作業はプリント基板Assyからです。
弊社ではガラエポ基板と呼ばれる最も主流な材質の基板を使用しています。ガラエポ基板にも配線パターンの層の数によって、【片面基板】【両面基板】【積層基板】の3種類があります。
今回は片面に配線パターンが施されている片面基板でした。
配線パターンとは、簡単にいうと回路の配線で片面基板の場合はハンダ面に施されています。両面の場合は表と裏の2面にパターンがあり、積層基板というのは生板の間にもパターンが作られています。
パターンは、基板の銅箔部分に回路が描かれたフィルムを張り付け、エッチング加工という方法で回路以外の銅箔を溶かし、回路部分の銅のみを残すという方法で作られます。
基板製作時には、回路ごとに部品の取り付け穴が違うため、穴あけデータのイニシャル費、シルク印刷の版代、エッチング加工前のフィルムの版代など様々なイニシャル費用が必要となります。
下記写真はシルク面で、シルクスクリーン印刷でどの部品をどこに付けるかを示しています。(ダイオードの向きなども分かるように記されています。)
テスタの組立ですが、まずは抵抗のカラーコードを確認しながら取り付けていきます。
抵抗以外のジャンパー線やダイオード、電池取付金具などすべての部品を基板に差し込みました。(実際には、1つずつ部品をはめていき、ハンダしました。)
ハンダのコツは以前教えてもらっていたので、雑な部分はあるかもしれませんが、初心者ながら綺麗にハンダする事が出来ました。
※ハンダの記事はこちら
3.所感
実際にプリント基板Assyを自身で組み立ててみることで、今まで学んできた抵抗やダイオード、ヒューズがたくさん使用されていることを実感することができました。電気回路自体を理解することまでには至りませんでしたが、抵抗はなるべく向きを揃えていたり、ダイオードの取り付け向きが分かるようになっている、回路の始まりにくるように、ヒューズが電池のすぐそばに配置されていたりと、それぞれの部品の役割から配置場所が考えられている事が少しだけ理解出来ました。
今回は市販のテスタキットでプリント基板を組み立ててみましたが、次回は弊社で製作している基板を確認して、新たな発見があるか探っていこうとおもいます。
弊社ではプリント基板assyの部品選定から回路設計、パターン設計、試作、量産に至るまで全て自社内で行うことができます。またプリント基板assyをケース内に組み込んだ制御コントローラやボックス内に組み込んだ制御盤も合わせて設計製作することができますので、ご要望があれば何なりとお問合せください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
お問い合わせ
ワイヤーハーネスをはじめとした「はたらくくるまの電装品」に関するお困りごと、課題解決はお気軽にご相談ください。
はたらくくるまの電装品製造に関する資料はこちら関連ページ
はたらくくるまの電装品製造
ワイヤーハーネス・バッテリーケーブルなど「はたらくくるまの電装品」を⽣産し安定供給します
この記事はP&D事業部が執筆しました。