はたらくくるまの操作盤に欠かせない「スイッチ」の種類や役割

電装品の設計・開発
#技術のわかる営業パーソンへの道

こんにちは。私はP&D事業部営業部営業課 入社3年目のMです。

今回の記事では、弊社の主力製品である「はたらくくるま」の電装品の中でも、多くの操作盤に配置されている「スイッチ」の重要性に着目し、その役割や種類について記します。

きっかけとなったのは、先日社内で電気基礎知識を上げることを目指した勉強会があり、私が担当しているお客様でも使用率が高く、普段何気なく見ている「スイッチ」が製品に果たす役割を実感したからです。電気初心者の私にとっては知らないことが多かったですが、この記事をご覧になればそんな初心者の方でもスイッチの重要性がわかっていただけるものと思います。

押し続けるモーメンタリー、交互に切り替わるオルタネイト

私たちの日常にも、スイッチがあふれています。

今まで気にも留めなかったのですが、電気の講習を受けて改めて分かったのは、スイッチの動作には主に種類が2種類あるということです。スイッチを操作している間だけオンになるものを「モーメンタリー」、スイッチを操作するたびにオンとオフが切り替わるものを「オルタネイト」といいます。

1.押し続けているとオン状態を維持するが、押していないとオフになるもの

例えば、我が家の電気ポット。ボタンを押し続けているとお湯が出続けます。ボタンから手を離すとお湯は止まります。このように、押し続けている間だけ「オン」になっているスイッチ。このタイプは「モーメンタリースイッチ」と呼ばれます。

「モーメンタリー(Momentary)」は英語で「一時的」などの意味がありますが、押している間は一時的にオンになる、ということです。他には、パソコンのキーボード、ドリンクバーなどのディスペンサー、ゲームコントローラーなども「モーメンタリースイッチ」です。

建設機械などを操作する走行や旋回レバーなども、モーメンタリーのスイッチが内蔵されています。

↑ エアコンの温度調整器に使われるモーメンタリスイッチ

2.押すとオン/オフが切り替わるもの

例えば、我が家の照明。スイッチを押すと照明が点灯し部屋が明るくなります。もう一度押すと照明が消灯し暗くなります。つまりスイッチを押すたびに点灯(オン)と消灯(オフ)が切り替わります。このようなタイプを「オルタネイトスイッチ」と呼びます。

「オルタネイト(Alternate)」は英語で「交互」といった意味がありますが、交互にオンオフが切り替わるということです。オルタネイトには他に、懐中電灯、部屋の電源スイッチ、車のハザードボタンなどがあります。

様々な機械や装置につけられている非常停止ボタンは、オルタネイトスイッチが使われるのが一般的です。

↑ 非常停止として使われるオルタネイトの押ボタンスイッチ

↑ 照明のON/OFFに使われるオルタネイトのシーソースイッチ

少し前までは、自動車のエンジンをかけるときのキースイッチはACCやONはオルタネイトでSTARTはモーメンタリになっています。最近の車はキーレスでモーメンタリのボタンを押すだけになっていますね。

スイッチの接点・種類・特徴

スイッチには主に3種類の接点があります。スイッチを操作し、回路が開く、閉じることにより動作します。加えて、スイッチの種類・特徴を知るうちに、なぜここにスイッチが必要なのか、どのような目的で使用されているのかが見えてきました。

スイッチの接点

a接点 ⋯通常は接点が開いており、スイッチを動かしたときに接点が閉じるもの

スイッチを操作すると電流が流れて負荷が動作する(例えばランプが点灯する)

b接点 ⋯通常は接点が閉じており、スイッチを動かしたときに接点が開くもの

スイッチを操作することで電流が遮断されて負荷の動作を止める(例えばランプが消える)

c接点 ⋯a接点とb接点が1つになっており、スイッチを押すとa接点とb接点が切り替わるもの

つまり、通常はb接点側に電流が流れているが、スイッチを押すとa接点側に電流が流れるというもので、2つの負荷の動作を切り替える(例えば赤色と青色のランプを交互に点灯する)

以上を学び、弊社で製造し担当のお客様へ納入している、ある操作パネルを確認したところ、6個のスイッチがついていました。

・押しボタン、オルタネイトのb接点スイッチが1つ
・押しボタン、モーメンタリーのa接点スイッチが2つ
・トグルスイッチ、モーメンタリーのb接点スイッチが1つ
・トグルスイッチ、モーメンタリーのc接点スイッチが2つ

自身でスイッチの種類が分かるようになったため、使用用途などにより、スイッチの種類や接点が変わってくることが理解できました。

さらに、今回学んだ事を今後の営業活動で活かすため、お客様との交渉でスイッチの価格を低減したいと代替案のご依頼があった場合や、他のスイッチを探しているとご依頼のあった場合など、代替するにあたり必要な条件を調べました。

代替する際に必要な条件

・スイッチの種類
・接点
・電流容量
・取付穴、外径

代替提案するスイッチによって条件は変わるので、一概には言えませんが、主に上記が代替するにあたり必要な条件となってくる事が分かりました。

あとひとつ大事なことを開発の先輩から聞きました。

スイッチはユーザーが触って操作する部品なので、形状はもちろん色や触り心地、操作するときの力とか感触などに至るまでこだわる人もいるから代替するときは注意するように・・・

確かに、パソコンのキーボードとかマウスが変わった時の違和感を思うと変えたくない人もいるだろうな、と思いました。

今までスイッチについてほとんど知識がありませんでしたが、どこのお客様でも使用しているため、今回調べたことによりスイッチの基礎、代替提案の条件等を知ることが出来ました。そしてなにより、どういう用途で使用しているか、どのような仕組みになっているか分かった事により、商品のイメージがつきやすくなりました。今後の営業活動に活かせるように、引き続き知識をつけていきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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