再生可能エネルギーによる蓄エネ技術

安⼼な電源設備をあなたのもとへ
#非常用電源 #エコロジー

原油価格の高騰、それに伴う石油製品価格や運送費の値上げ。
また、その他にも非鉄金属や鉄鋼材、樹脂なども価格高騰が続いており、
生産に使用する電気やガスの使用料も上昇中ということで、
世の中全体が値上げラッシュとなっております。

更に、緊急事態の損害を最小限に抑え事業継続や早期復旧ができるよう計画を
策定するBCP(事業継続計画)や、2050年までに温室効果ガスの排出量ゼロを
目指すカーボンニュートラル(脱炭素化)、また、大規模自然災害に対する備え
としてのレジリエンス強化(国土強靭化)など、国策として実現していくための
補助金事業も活発化してきております。

というわけで、資源・エネルギーの需給バランスを見直していくことが、
日本全体としての最重要課題となっています。

それでは、エネルギーの需給バランスをコントロールするには、
どうすれば良いかという点についてですが…

➀省エネ:エネルギー消費をへらす

どうやって:エネルギーを使わない → 高断熱、日射遮断、自然換気・昼光活用
      エネルギーを上手に使う → 高効率設備の導入

②創エネ:エネルギーをつくる

どうやって:再生可能エネルギーの導入 → 太陽光発電etc

蓄エネ:エネルギーをたくわえる

どうやって:蓄電池を利用 → リチウム蓄電池、鉛蓄電池

こうした「省エネ」「創エネ」「蓄エネ」といった、3点のエネルギー施策を
講じていくことで、施設全体としてのエネルギーバランスを最適化していく
ことが可能となります。

また、需給バランスを最適化する上で、特に重要なポイントとなるのが、
「創ったエネルギーを必要な時に、取り出せるよう常に蓄えておく」
といった設計思想になります。

それでは、簡単な具体例を挙げてみますと…

例えば、
「BCP対策として、停電時に重要な設備だけでもバックアップさせたい!」

というお客様のご要望があった場合、ご提案させていただく方向性としては
ズバリ「蓄電池付太陽光発電設備」になります。

➀まず、お客様にヒアリングを行い、重要な設備をピックアップしてもらい
 それらの「特定負荷」が、どれくらいの「エネルギー量」になるか
 積算します。

【特定負荷】電灯負荷、非常用コンセント、A、B
【エネルギー量(W)】特定負荷の容量(W)×数量
(1)単相2線100V 電灯負荷:120W×30箇所=3600W
(2)単相2線100V コンセント:150W×20箇所=3000W
(3)三相3線200V A:2000W×1台=2000W
(4)三相3線200V B:3000W×1台=3000W
必要なエネルギー量は、(1)~(4) 合計 11600W(11.6kW)となります。

②次に、どのくらい「バックアップ」するのか時間を想定して、
「蓄電池の容量計算」を行います。

【蓄電池容量(kWh)】エネルギー量(kW)×バックアップ(h)÷変換効率(0.9)
(1)バックアップ6時間=11.6×6÷0.9=77.3kWh
(2)バックアップ9時間=11.6×9÷0.9=116.0kWh
(3)バックアップ12時間=11.6×12÷0.9=154.7kWh
必要な蓄電池容量は、(1)77.3kWh、(2)116.0kWh、(3)154.7kWhの
3パターンで想定します。

③つづいて、特定負荷に電力を供給するために必要となる
「パワーコンディショナ(PCS)の容量計算」を行います。

【PCS容量(kVA)】エネルギー量(kW)÷力率(0.7想定)
(1)PCS容量=11.6÷0.7=16.6kVA
必要なパワーコンディショナ(PCS)の容量は、(1)16.6kVAとなります。

④今までの①~③の計算により、「パワーコンディショナ(PCS)の最適容量」を
 選定して、各バックアップ時間を想定した「蓄電池バンク数」を算出します。

(1)特定負荷(11.6kW)をバックアップ6時間する場合
【PCS最適容量】20kVA(>16.6kVA)
【蓄電池バンク数】53.5kWh×1面+35.3kWh×1面=88.8kWh(>77.3kWh)
(2)特定負荷(11.6kW)をバックアップ9時間する場合
【PCS最適容量】 20kVA(>16.6kVA)
【蓄電池バンク数】53.5kWh×1面+35.3kWh×2面=124.1kWh(>116.0kWh)
(3) 特定負荷(11.6kW)をバックアップ12時間する場合
【PCS最適容量】20kVA(>16.6kVA)
【蓄電池バンク数】53.5kWh×3面=160.5kWh(>154.7kWh)

ここまでのご提案内容で、パワーコンディショナ蓄電池の概要が決定すれば、
次に、太陽光モジュールの選定や、平面図による設置検討(レイアウト)
また、運用上の設計思想を加えた回路設計に移行していきます。

このような形で、お客様が漠然としたイメージしかない構想の段階から
ヒアリングをしながらご提案をさせていただき、基本設計から実施設計へと
徐々に具現化していければと考えております。

今後、「太陽光発電設備や蓄電池設備を導入していこう!」
また、「再生可能エネルギーは良くわからないが、何か取り組みたい!」
とご検討されておりますお客様、お気軽にお問合せ頂けたらと思います。

GSユアサの技術力を駆使して、お客様のニーズに適合した電源システムを
ご提案させていただきます。

「設計協力~販売~施工~メンテナンス」まで、ご安心してお任せ下さい。

お問合せは・・・東亜電機工業株式会社へ

GSユアサ「蓄電池付太陽光発電設備」導入事例

№1

左:太陽光発電設備(40kW)
右:パワーコンディショナ(40kW)、リチウムイオン電池(50.6kWh)


№2

システム系統図
左:太陽光発電設備(10kW)
右:パワーコンディショナ(13.5kW)、リチウムイオン電池(12.6kWh)                  

№3

左:太陽光発電設備(20kW)
右:パワーコンディショナ(20kW)、リチウムイオン電池(25.3kWh)

№4

左:太陽光発電設備(10kW)
右:パワーコンディショナ(4.5kW)、リチウムイオン電池(4.2kWh)

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この記事はTECS事業部が執筆しました。

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