直流電源装置の仕様を検討する際に必要な蓄電池の容量算出について

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直流電源装置を検討する時には蓄電池容量の算出が必要となります。
この計算が間違っていると、停電時に支障が生じる恐れや法的に適合しない等のリスクがあります。
この記事では蓄電池容量算出について説明します。

以下の説明は、一般社団法人 電池工業会(SBA)の「据置蓄電池の容量算出法」を引用または参考にして記述しました。

蓄電池容量算出に必要な条件

①放電時間

直流負荷設備に対して必要な停電補償時間を確認します。

②放電電流

停電時から復電時までの各々の負荷電流の大きさ、時間を確認します。

③最低蓄電池温度

一般的に室内に設置される場合は5℃を採用します。
 特に寒冷地の場合は-5℃、屋外キュービクルに収納する場合は設置場所の気象データ(最低温度)に
 5~10℃を加えた温度とします。空調等によって常時、室内温度が維持される場合はその温度としますが、
 長時間停電が生じた場合、停電によって空調設備が停止して室温が低下する場合がありますので、確認が必要です。

④許容最低電圧

各々の直流負荷設備の各許容最低電圧のうちの最大値に蓄電池と負荷間の電圧降下を加えたものです。 
セル当たりの許容最低電圧(V/セル)
=負荷の許容最低電圧(V)+配線ドロップ(V)/直列に接続されたセル数(セル)

⑤セル数の選定

直流負荷設備の許容最高電圧・最低電圧を考慮して決定します。
セル数(多数)⇒ 小容量となりますが、充電時の過大電圧を避けるために負荷電圧補償装置(SID)が
必要となります。

⑥保守率

使用年数の経過に伴う容量低下や保守の条件の変動による容量変化を補償する補正値で0.8とします。

C:25℃における
  定格放電率換算容量
  (Ah)

K:放電時間(T)、最低温度
  及び許容最低電圧による
  容量換算時間

I:放電電流(A)

L:保守率(0.8)

時間(T)については、蓄電池の放電終止電圧(V)や温度(℃)に影響を受け変化するため、換算時間とする必要があります。※ 換算時間は、電池工業会による実測値。

技術的な内容が多く、蓄電池容量計算ソフトを利用して算出しますので、お気軽にお問合せください。

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この記事はTECS事業部が執筆しました。

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