「平編み銅線」ってどんな線？

こんにちは、P＆D事業部営業課3年目のJです。

先日平編み銅線を使用した製品のお見積り依頼を頂く事がありました。

弊社では自動車用定電圧線(AV線)や自動車用薄肉定電圧線(AVS線)などの電線は普段から取り扱っております。

平編み銅線は、あまり聞きなじみの無い銅線だった為、私自身の知見を広げるため今回詳しく調べてみることにしました！

平編み銅線とは？

平編み銅線とは、複数の細い銅線を平たく編み込んだ形状の導線です。

特徴としては、編み込み構造なので曲げやすく、取り回しがいいので配線がしやすいです。

電線のサイズにもよりますが、多芯構造なので電流容量が大きく、銅電性も高い為、アースに最適な銅線です。

平編み銅線とAV線やAVS線の違い

平編み銅線とAV線は用途も構造も全くの別物です。

平編み銅線の端末処理方法

平編み銅線の端末処理方法は、用途にもよりますが、圧着端子や圧着スリーブが多い様です。

実際に社内の現場で平編み銅線の端末処理を見てみたのですが、圧着端子の部分の棒状に捻じってアプリケーターでカシメ作業は職人技でした。

ばらけた状態で圧着してしまうと、接触面積が不足して導通不良で電流が流れなかったり、圧着不良で端子が抜けてしまったりする為、意識するポイントです！

平編み銅線の注意点

平編み銅線に限らずですが、許容電流を超える電流が流れると、熱を持つため火災の原因となります。太さや使用する環境に適している、銅線サイズを選定する必要があります。

銅は他の金属よりも腐食しやすく、湿気や化学物質にさらされ続けると劣化し、断線の原因となることもあります。

よって野外や高湿度の環境では柔軟性は少し落ちますが、PVC(ポリ塩化ビニル)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、シリコンゴムなどの被覆材を用途によって被覆します。

本来、ノイズ対策のシールドとしても使われますが、正しく設置されていない場合は逆効果となり、ノイズを発生される原因ともなってしまいます。

最後に

弊社でも平編み銅線を使用する製品がございます。

アプリケーターで端子をカシメることが出来るので、手圧着の様なバラツキがなくなり、カシメる位置とクリンプハイトが規格の範囲に収まる為、高品質な製品をお客様の下にお届けします。

ご質問やお見積り、新規のお問い合わせなど、どうぞお気軽に東亜電機工業までご連絡ください。